
ここ行きたい!
と母が差し出してきた雑誌の切り抜きに
「荻外荘」の文字。

おぎがいそう??はぎがいそう??
正しくは「荻外荘」です。
ということで、電車旅が大好きな母とともに荻外荘のある荻窪まで行くことになりました🚋♫
荻窪駅から100円で乗れる!グリスロに初乗車
🍇甲府から荻窪までは電車で約2時間半。
まさかの人身事故で40分くらい運転見合わせ・・と、予期せぬ事件はありましたが
荻窪駅までは乗り換え1回と楽でした。
駅を降りて荻外荘までは徒歩12分程度です。

私のウォーキングコースと変わらない
しかし、母が乗りたいと言っていた
「グリスロ」という小さいバスのような乗り物を探します。
駅員さんに乗り場を聞いたのですが‥

それ何ですか?
って聞かれた(笑)
あまり普及していないのかな‥と不安になってしまいましたが、
荻窪駅西口の階段を下りたら、ちゃんとした乗り場を発見しました。

グリスロが杉並区で本格的に運行開始になったのは、
去年の2024年11月25日~のようで、まだ7ヵ月弱しか経過していないようです。
グリスロの正式名称は、グリーンスローモビリティです🚌
停留所は花壇の間にあります。

待っていると、このようなコンパクトな車が来ました。
下調べした時は、トゥクトゥクのようなものを想像していましたが、
ちゃんとドアがあるタイプ。

現在は2種類の車両があるようで、こちらは7名乗れるようです。
私たちのような観光客で席が埋まっていました。

料金は1乗車につき100円。(未就学児は無料)
現金、キャッシュレス決済ができます!
グリーンスローモビリティとは
YAMAHAがゴルフカートの製造ノウハウをベースに作った環境にやさしい乗り物。
2014年から公道走行可能なグリスロの実証実験・導入を全国100地域以上で展開しています!
- 電動車(EV)を使っているため、CO₂排出量が少なく環境に優しい
- 最高速度は20km/h未満と低速なので、安全性と地域の交通調和に配慮されている
- 定員は4人~最大20人程度まで、ゴルフカート型から小型バス型まで多様

10人以上乗れるものもあるのね。
ドア付きのグリスロの中はこんな感じ。

元首相の邸宅「荻外荘」でデザインに見惚れる
グリスロを下りて、目の前の門から侵入を試みる。

何やら柵が張られており、屋敷には侵入不可。

これを見るに、どうやら遠回りをして正門か東門からしか行けないようだ。
東門へ行く方が近そうだったので矢印の通り回ってみました。

正門には「近衛」という表札があるようです。
荻外荘とは?
荻外荘は、近衛文麿元内閣総理大臣が政界の重要な会談を開いた拠点であり、
昭和12年(1937年)から終戦・自決まで過ごした邸宅です。
もともとは、
大正天皇の侍医をされ近衛氏のお医者さまでもあった入澤達吉氏のお家(当時は楓荻荘)だった‥
などの歴史的な事はこちらをご覧ください🙄
10年におよぶ復原整備が完了し、平成28年(2016年)には国の史跡に指定され、
2024年12月9日から一般公開が開始されたようです。

古いお写真を拝見すると、大きな池があったようですが
昭和37年(1962年)屋敷地南側の池が埋められる。と杉並区のHPに記載がありました。

残念。6月21日、まだ芝生で遊べません。

ドッグランじゃないんだよ!

もう少し早ければ、躑躅の時期だったかな。
東門から再度侵入を試みると、砂利に足を取られ歩きづらい(笑)

こちらは、1960年~2018年の58年間、豊島区(巣鴨)に移築されていた建物。

私、巣鴨に10年住んでいたので、近くにあったのね。
荻外荘には、2012年まで近衛文麿の次男・通隆氏が住んでいました。
通隆氏は、文麿氏の異母弟・近衛秀麿氏の養子となっており、またお子さんがいなかったため、
現在の近衛家は別の流れで継がれています。
現在の近衛家当主は、なんと元首相・細川護熙氏の弟さんなんです!
もともとは細川護煇というお名前でしたが、
近衛文麿の長男・文隆氏の奥さまの養子となって、近衛家を継ぎ、
今では「近衛忠煇」という名で、近衛家を守っています。

AIさんに作ってもらったけど、まだ家系図は得意じゃなさそうだ。

つまり、荻外荘は細川護熙元首相のおじいちゃん家。
弟の細川護煇(近衛忠煇)氏が現当主ってことね。
それが私には一番わかりやすい。(笑)
通隆氏以降はこのお家に住む方はいなかったため、
荻外荘の保存・公開を求める声が一気に高まり、杉並区が買い取り‥いろいろあって現在に至る。

涼しさを感じる。

受付で料金300円を支払い、靴を脱いでスリッパに履き替えてお邪魔させていただきます。
靴は下駄箱を使う方もいましたが、私たちは袋をいただいて持ち歩く事にしました。
(その後、使用後の袋が役に立った!)
※順路はバラバラに掲載しています、ご了承ください。
玄関へ行く途中にあった客用トイレ。

こちらは展示用で使用が出来ません。

使用できるトイレは最新式だったよー
ということでした。(笑)
廊下に展示されていた荻外荘に住んだ政治家のお写真。
吉田茂元首相も1年だけ住んでいたようです。

文麿氏の弟・秀麿氏のお写真を拝見すると、近代的な雰囲気ですが
こうやってお着物をお召しになっているお二人を見ると、
どうしてもサザエさんのいささか先生を思い出してしまう。
サザエさんの原作が連載されたのが、近衛氏の逝去の翌年ということもあり
同じ時代の空気感はあるのだろう。

「吉田は近衛が自決した書斎を寝室として使用していたという。」
ちゃんと眠れたのであろうか…😐
玄関、応接間
こちらは玄関。

玄関だけで何畳あるかな?母と比較してみた。(笑)
玄関横の応接間は、中華風なデザイン。

螺鈿家具の彫刻部分などは職人さんが1年かけて再現、龍の敷瓦(タイル)も復元されたようです。

建物が豊島区に移築された際、敷瓦の多くが屋外に転用されて失われましたが、LIXILやきもの工房の職人により、約8割が復元されたということです。
敷瓦の復元作業の様子!
これが、復元されたものなのかオリジナルなのかは見分けがつかない‥。


応接間にはマダムスタッフさんがいて、いろんなお話を聞けました♪

龍の天井画など、1つ1つに物語があるんだなぁ‥
食堂
食堂では、資料映像が流されています。
資料映像は撮影禁止なのでご注意ください!

ダイニングテーブルに座りながら資料映像を見ることが出来ます。
視聴されている見学者の方も数名いらっしゃいましたので邪魔にならないように撮影(笑)
お部屋上部の壁紙のデザイン。

ちゃんと撮影できなかったけど、植物かな?
こちらは、鳥?孔雀?鳳凰?鶏ではないと思う🐓

映像が流れているテレビの横に、文麿氏の専用車のミニチュアが置いてありました。

こういうレトロな車が大好きです✨

廊下にあった荻外荘のミニチュアレプリカにもちゃんと車が停められています。


母と私、ミニチュアやジオラマを見るのが大好きなので、
こういった展示は楽しい✨
書斎

「昭和20(1945)年12月16日早朝、近衛はこの部屋で自決しました。その後も改変されることなく、自決時の姿を今にとどめています。」

掛け軸は「青松終古春」と読めるので、意味を調べてみると‥
「青松終古春」 せいしょうしゅうこのはる 青々と繁る松はいつまでも若々しく春のようである。長寿を言祝ぎ、万古不易を讃えた語。
Yahoo知恵袋より
とあります。
自決された時にも、この掛け軸はあったのだと思うと、少しピリピリと心が痛む。
客間と次の間
応接間や食堂のように華やかなお部屋。
奥にある大きなエビと亀も当時のものかしら?古いお写真にもある。

中には入れませんが、入り口にタブレットが置いてあり、
お部屋に向けてかざすと「荻窪会談」の様子を再現した映像を見ることが出来ます。

やはりゴージャスなデザインの壁紙が気になってしまう。
植物だと思うけど、何だろう?

上部の壁紙は、狐のような耳の動物。
でもしっぽが細く見えるから、犬??

客間の隣の次の間は空いていなかったけど、ドアのデザイン。

こういうクッキー売ってたら、旅行の高揚感から買ってしまう自信がある。(笑)

ぜひ再現して、カフェで最中かクッキーで販売してほしい。
「次の間クッキー」(笑)
落雁もありだな。
広縁(ひろえん)
美しい窓枠。

ここで朝のお茶飲みたい。

四季折々のお庭が見える。
広縁は縁側とは違うのか?と調べたら
広縁と縁側はどちらも日本家屋に見られる板敷きの空間ですが、広さは異なります。
縁側は一般的に奥行きが3尺(約91cm)程度
広縁は4尺(約120cm)以上とされています。
広縁は、縁側よりも幅が広いため、部屋のように使ったり、家具を置いたりして自由な空間として活用できます。
とのこと。

手の込んだ技術が詰め込まれているお家だ。

皮肉(?)にも、元首相のお宅から見える選挙ポスター。(笑)

その他のお部屋
茶室など、他のお部屋は静かな感じ。

茶室を見ると、茶道と華道の先生だったおばあちゃん宅思い出す。

きらびやかなお部屋も素敵だけど、こういう和室が落ち着きます。
こちらのお部屋は、洋風だったものを和風にされたようです。

もとはこんな雰囲気。

蔵なども撮影したかったのですが、光が反射してうまく撮影できなかったため割愛。
蔵の隣にある別棟でお抹茶をいただきます♪
邸宅内の喫茶室で抹茶と最中をいただく
2025日6月21日現在は、蔵の横にある別棟で喫茶室が営業していますが、
7月16日(水)午後1時に荻外荘公園の東側向かいに「展示棟」がオープンするのに合わせて、
この別棟の喫茶室は営業を終了する予定です。

お菓子は4種類。レモンケーキ、スノーボール、最中、水ようかんです。
ジンジャーケーキの時もあったみたい。

ドリンクは2種類。
私は、お抹茶と最中♫

母はお抹茶と水ようかん。

母は、ばあちゃんから茶道を叩き込まれている(?)ため、抹茶にはうるさい。
私も茶道部入っていたけど、1度お茶会へ行ったきり、幽霊部員だった👻笑
亡くなる前に、ちゃんと教えてもらえばよかったかな。と後悔。

喫茶室の営業が終わったら、「夫人室」として公開するのかな?
お席は中庭が見える窓際で♪

この経験も次来たときは出来ないと思うと、味わい深い。。。
▶食べログ
ほっと一息ついたので、グリスロさんに乗って荻窪駅まで帰りましょう。
帰りのグリスロ、ちょっとトラブル
先ほど下りた停留所へ戻り待っていると、他にも2名×2組が来られました。

しかし、来たグリスロは‥

先客あり&来た時の車両よりも小さい5人乗り!!!
1人下車されたけど、母と私しか乗れない!!
しかも、次のグリスロが来るまでに暑い中30分待たなければなりません…
駅までは徒歩12分で行けるけど、
グリスロに乗るつもりで来た方としてはうーーーんなところ。
コンパクトな分、良かったり悪かったりなのかも。

この車両は強風などには弱そう(笑)
でも、子供ちゃんたち楽しそう。
荻窪駅から徒歩2分、洋食「ツバキ亭」
お昼を過ぎた13時頃にランチ。

二階にあるツバキ亭です。

レトロな雰囲気かと思いきや、キッチンがガラス張りで見えたり、
キッチンのライブ映像をモニターで流していたりと、スタイリッシュな洋食店だった。
お昼の時間は過ぎていたけど、休日という事もあり満席&5名くらいの行列。
しかし、フロアの方もキッチンの方もテキパキ動いているおかげか、あまり待たずに席につけました。

スタッフさんも皆さん感じが良かった♪
待っている間にメニューを決めます。
エビフライが終了~ということだったので、ハンバーグいただきます🐷

温玉をトッピング。
母はミックスフライ。

このお店が良かったのは、海鮮だけに統一されているミックスフライがあったから。
母と私はお肉が得意でなく(ミンチは食べられる)
世の肉好きに合わせたメニューしかないお店に入れないという曲者。
ミックスフライも、コロッケ・エビフライ・白身・唐揚げ・カツなど
お肉と海鮮が混ざっているとアウト😑
母も好きなホタテが食べられて満足そうでした♪
ボリューム満点、味もおいしかったです✨
▶食べログ
この後は、日暮里に行って布を見たり、
帰りはバスで帰る事にして、バスの時間までに夕食を買ったりして過ごすのでした。
おわりに
私が東京に住んでいた10年で1度も下りたことのなかった荻窪。
にぎやかで楽しい街でした。
そして、リッチピーポーのお家がたくさんありました(笑)
グリスロでいける大田黒公園も素敵な場所のようなので、
また行ってみたいな~と思いを馳せています。
大田黒公園から荻外荘までは徒歩6分らしいので、機会があればリベンジしたいです✨
巣鴨に住んでいたころは、近くに六義園や旧古河庭園があったのでよく行っていました。
アパートの管理人さんに、

あなた、若い(10代)のにババアみたいだね。
ってよく言われました。(笑)
そんな管理人さんは、おばあさんだったのにITに強かった‥
もうそのお家はなくなってしまったけど〇〇荘だったなぁ。
と、荻外荘の立派な屋敷を見ながら、
なんだか自分の“小さな荘”も思い出して、ちょっとだけノスタルジックになりました。
おしまい。
本日もご覧くださり、ありがとうございました♪
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